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院長BLOG

「沖縄幻想 奥野修司」(20100123)
大学3年の夏に、スキューバダイビングのライセンスを取得するために初めて沖縄本島へ行きました。
沖縄の海に潜って以来、すっかり人生観が変わってしまい、翌年に大学内にスキューバダイビングのサークルを創設して仲間を集め、春と夏は沖縄へ、その他の時期は伊豆半島へ出かけ、ほぼ毎週のように海に潜っていました。
個人的に沖縄には特別な思い入れがあり、この本を手に取りましたが、最近では普天間飛行場などの基地問題で大きな話題になっていますよね。

この本は、沖縄の日本復帰からバブル崩壊後までの沖縄の現状レポートです。
20年来沖縄を見てきて、モノレールが出来たり、リゾートホテルが林立したり、道路が新しくなったり、近年の沖縄の街風景はかなり都会的です。
1972年の復帰から平成20年度までに累計で10兆円近い補助金(国民の税金ですね)がつぎ込まれ、使い道のほとんどが道路などの公共事業で使われています。
沖縄県民の8人に1人は建設業界で働いているそうです。

人口300人ほどの小島に渡るための橋を作るのに300億円をかけ、産業が発展すると思いきや、逆に住民流出につながっている。
あらゆる道路を舗装し、舗装する道路がなくなってきたら古い道路を張り直し、補助金が出るからと言う理由だけで、維持費が莫大な豪華な公民館を建て、住民しか通らないやんばるの森の中に舗装道路を通し、自然を破壊する。
米軍基地は弊害ばかりが報道されていますが、逆に基地が無くなってしまうと生活が成り立たなくなる住民が多いこと等も初めて知り、基地問題の難しさを改めて認識しました。

今までは観光客の目でしか見ていなかった沖縄、リタイアしたら移住したいなぁと考えているほど大好きな沖縄、現実はかなり厳しいのですね。これからも沖縄らしさをとどめ、私の心を癒してくれる場所であり続けてくれるのか、心配です。
今度はいつ行けるのかなぁ。


投稿者 厚木ひまわり動物病院 (12:23) | PermaLink

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