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フケがある場合

全身性にフケが見られる場合の診断フローチャート
1除外診断のための検査、治療
1)ノミ・マダニの関与を否定する →フロントライン滴下
2)ニキビダニ・ツメダニ・カイセンの寄生状況を把握 →皮膚・被毛検査
3)ニキビダニ・ツメダニ・カイセンの関与を否定する →イベルメクチン(殺ダニ薬)注射(牧羊犬種不可)
4)皮膚糸状菌の感染を確認 →真菌培養検査(2週間)
5)内部寄生虫の寄生を確認 →糞便検査
6)内部寄生虫の関与を否定する →ドロンタール(駆虫薬)投与

2膿皮症(皮膚の細菌感染症)の確認
1)視診、触診による皮膚病変の確認
2)抗生物質の試験的投与(最低3週間)
3)抗菌シャンプーを使用した全身シャンプー(最低でも2週間に1回)

- - - - - - - 経過観 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

3-1 この時点で、痒みがある場合の診断検査
1)アレルギーの鑑別(除去食試験、試験的ステロイド剤の投与、アレルギー検査)
2)カイセン、ツメダニの再評価(繰り返し被毛検査、イベルメクチン注射)

3-2 この時点で、痒みがない場合の診断検査
1)甲状腺機能低下症(ホルモン測定)
2)副腎皮質機能亢進症(ACTH刺激試験)
3)性ホルモン失調(ホルモン測定、去勢避妊、皮膚生検)
4)代謝障害(血液検査スクリーニング、尿検査)
5)ニキビダニの再評価(繰り返し被毛検査、アミトラズ薬浴)
6)落葉状天疱瘡(皮膚生検)

4以上の検査ですべて正常または陰性で、全身性落屑の症状がある場合は、原発性角化症としての分類鑑別診断
1)原発性突発性脂漏症(薬用シャンプーとトリートメントで鱗屑形成を抑制)
2)ビタミンA反応性皮膚炎(レチノール治療、薬用シャンプーとトリートメント)
3)表皮発育異常症(ウェスティに多い、ケトコナゾール治療、薬用シャンプーとトリートメント)
4)亜鉛反応性皮膚炎(メチオニン亜鉛治療、ステロイドとの併用で効果増)
5)脂腺炎(薬用シャンプーとトリートメント、必須脂肪酸給与、合成レチノイド治療、免疫抑制薬)
6)毛包発育異常症
7)シュナウザーの面ぽう症候群
8)犬魚鱗せん