HOME>妊娠・出産

妊娠・出産

妊娠
犬の妊娠期間は、およそ60日間です。しかし、交配をしたからといって、必ず妊娠するわけではありません。また、よく知られていることですが、犬は想像妊娠をよくする動物です。確実に妊娠しているかどうかを確認するには、交配後30日ほどしてから超音波検査を受けて下さい。

妊娠15日
ちょっと食欲が落ちたかな、と感じることがあります。それが3,4日続くこともありますが、これは、「つわり」です。症状が重かったり、長引いたりすれば別ですが、そうでなければ、あまり気にすることはありません。

妊娠の流れ

妊娠20日
受精卵が子宮内膜に着床します。着床すれば、胎児が成長していきますので、栄養も徐々に増やしていく必要があります。しかし、ペットフードはもともと栄養価が高いのでこの時期はまだ以前のままの食事で十分です。
高カロリーな妊婦犬用の食事に変えるのは、30日前後からにしましょう。

妊娠の流れ

妊娠50日
妊娠後期に入ると、お腹に赤ちゃんがいることが、はっきりわかるようになります。母犬の胃は絶えず圧迫された状態になり、1度にたくさん食べられなくなります。食事は下痢などの消化不良を起こさないためにも、1日3、4回に振り分けて食べさせてください。
また、生まれてくる胎児の数を把握しておくためにも、動物病院でレントゲン検査を受けることをおすすめします。そして、この頃には、部屋のいたる場所に産箱を用意しましょう。出産に向けて母犬に慣れてもらう必要があるからです。

出産
子犬人間はほとんどが病院で出産しますが、犬の出産は、安産であることが当たり前といわれていて、実際、トラブルもなくうまくいくことが多いので、何かリスクを抱えているのでない限り、自宅で出産するのが普通です。
しかし、近年は、人間の欲求によって、品種改良を重ねてきたため、犬種(特に小型犬)によっては、スムーズに出産ができないケースが増えています。出産はスムーズにできても、産み落とした後の子犬に対する行動に問題がある母犬がいるのが現状です。
そんな場合は、飼い主が母犬の代わりにならなければなりません

出産当日になると、母犬は、頻繁に排泄します。これは、本能に基づいた行動で、お産に際して空腹状態にしておこう、という意味を持っているそうです。こうした行動を取り始めたら、いよいよ出産が始まる、というサインです。
また、出産の兆候は、体温の低下として現れ、出産24時間以内になると、37度台に下りてきます。やがて、下がった体温が上がり始めるのですが、この時に陣痛が始まります。
犬の陣痛は、人間の陣痛と似ていて、圧迫感も最初は小さく、徐々に大きくなり陣痛と陣痛の間隔も、しだいに狭まってきます。

犬の出産は、圧倒的に、深夜に集中します。出産が始まり、胎児がお腹から出てくる際、胎児は透明な膜(羊膜)にくるまれて出てきます。そして、1頭につき1個緑色をした胎盤も出てきます。胎児がお腹から出てくると、母犬は、羊膜を噛み破り、へその緒を噛みちぎり、胎盤を食べます。スムースな出産では、こうしたことを母犬がすべてやりますが、産み落とすだけで、あとはおろおろするだけの母犬も中にはいます。こうした場合は、飼い主が手を貸してやらなければなりません。
胎盤を食べると次の陣痛を促す意味もあるようなので、最初は食べさせる方がいいです。しかし、何個も食べてしまうと、後で消化不良を起こす事もありますので、最初の3個ぐらいにして、後は処分しましょう。